2008年01月01日

新年は祝砲から

この年齢になると一年はあっという間だ。気がついたら、早くも新しい年の訪れ。忙しないことこの上ないが、何もしないのも気分が変わらないので、さっそく初詣でに行くことにした。

とりあえず目指したのが佐嘉神社。1月1日の午前零時を期して、鳥居前の駐車場でカノン砲をぶっ放すというから、これを見逃すわけには行かない。何といってもカノン砲は、幕末佐賀藩の栄光のシンボルともいうべきもの。佐賀県人として生まれたからには、一度はこの発射音を聞いておきたい。で、小雪の舞う深夜の街をしばらく歩いて、やっと佐嘉神社のお堀端に到着。



見るとお堀に向けた巨砲の周りには、すでに人だかりが出来ている。凍えるような深夜だというのに、物好きな人は筆者以外にもいるものだ。感心するやら、寒さに震えるやら。で、しばらく待つうち、いよいよ時刻は午前零時に。さあ、点火だ。ファイヤー!



「ズドーン!!」。いや〜、たまげた。その音の大きいこと。砲声があたりの寒風を震わせ、予想外の轟音にカメラを持つ手元は、大きく狂ってしまった。筆者は気が小さいのだ。

こうして、街じゅうに響き渡るような砲声は、全部で8発続いた。しかし、さすがは佐賀藩の誇るカノン砲(レプリカだけど)。きっと往時の実弾を込めた本物の発射音は、さらに天地を揺るがすものだったのだろうなあ。新年から良い音を聞かせてもらったよ。




この後、佐嘉神社から少し西に歩いて護国神社へ向かう。初詣でのはしごだが、まあ正月だし神様も許してくれるだろう。15分ほど歩いてようやく護国神社に。着いてみたら闇の中、お堀に架かった橋の周りには、華やかなイルミネーションが点灯していた。

行列のできていた佐嘉神社に比べ、ここはまだ人影も少なく落ち着いた雰囲気。本殿に向かいお賽銭を上げ両手を合わせると、ああ、これで新しい年を迎えたのだなという実感がわいて来た。やはり正月の神社は良い物だ。境内の片隅では道着を着た寒稽古の集団が、降る雪に負けぬ威勢のいい声を響かせていた。それにしても尊敬するなあ。

ずいぶん歩いたせいで、帰り道はもう体がポカポカ。気持ちのいい汗だ。今年こそ良い年でありますように。途中の暗い道ですれ違った若者らしいバイクの二人乗りが、「アケオメ!」と叫んで駆け去っていった。  


Posted by 桜乱坊  at 02:37Comments(0)身辺雑記