2008年04月28日

サガン鳥栖への期待



今年のサガン鳥栖は頑張ってるなあ。勝点差が接近したダンゴ状態とはいえ、第9節が終わった時点でJ2の3位につけているのはえらい。このままの勢いで突き進んで欲しいと願っているのは、筆者ばかりではないはずだ。

もっとも、長丁場のJ2なので、チームも好調の時ばかりとは限らない。いずれケガ人が出たりおかしな判定に脚を引っ張られたりで、不調の波もやって来るのだろうが、これはまあどのチームにもあること。要は不調のときをどう戦い、大きな連敗などをせず、早く好調の波に乗せるかが、リーグ戦を戦う大きなポイントなのだろう。ま、口で言うのは簡単だが。

J2のクラブの最終目標は、もちろんJ1に上がること。順位でいえば1・2位に入れば無条件で昇格、3位ならJ1の16位のチームとの入れ替え戦になる。けっこうな狭き門だが、今年の鳥栖ならチャンスはあるような気もする。少なくとも、マンチェスター・ユナイテッドに勝つよりは優しいはずだ。

ただし筆者の予想では1・2位はちょっと難しい。1位は広島が堅いところだろう。何といってもここの戦力はJ1の中位なみ。どこをどう間違えたか悪い薬でも飲んだか、昨年は後半失速してJ2に落ちて来たが、本来ならここにいるようなチームではない。なので今年はぶっちぎりでJ2の優勝をさらうはずだ。

そうなると2位狙いということになるが、これも激戦区だ。広島と同じ降格組の、甲府と横浜Cの実力はやはり侮り難いものがあるし、今年こそはとJ1復帰をねらう仙台、湘南、C大阪も実力は鳥栖と互角かそれ以上。そうそう、リティ監督の首のかかった福岡も、死に物狂いでこの座に挑んで来るはず。つまりここの椅子とリゲームは、1位よりも激烈を究めそうなのだ。

現実的な見方をすれば、可能性があるとするとやはり3位なんだろう。2位を狙うチームが脚の引っ張り合いをして星をつぶす中、ノーマークの鳥栖がいつの間にかスルスルと抜け出して滑り込み、なんていうのがありそうなケースかな? 本当はそうならずに悠々とゴールインというのが理想なのだが、まずそんなことは絶対にあり得ない。J2のチームの実力はそれほど伯仲しているのだ。

で、めでたく3位に滑り込んだところで、まだ安心はできない。いよいよ次はJ1のチームとの入れ替え戦が待っている。それは天国と地獄を賭けたホーム&アウェイの2連戦──。実は筆者がいちばん観たいのは、この戦いなのだ。

地域が一つになって“おらがチーム”を応援し、サポーターは決死の覚悟でスタジアムに駆けつける。そこでは心臓が凍るような死闘が繰り広げられ、スタンドの喚声が天地を突き破る。普段は地味な扱いのJリーグだが、このときばかりは地元マスコミも大きく取り上げてくれるはずだ。満員になったベアスタでサガン鳥栖が勝利の凱歌をうたうとき、きっと佐賀県民の心は一つになることだろう。見たいなあ、その瞬間を!  

Posted by 桜乱坊  at 18:05Comments(2)TrackBack(0)スポーツ

2008年04月20日

角館の桜はこれから

日本各地にある小京都のひとつに、秋田県の角館がある。“みちのくの小京都”とも呼ばれる美しい古都で、正しい町名は秋田県仙北市角館町。ここの観光協会が発行しているメルマガが筆者の元に届いたが、それによると当地ではこれから桜の花の見頃を迎えるらしい。日本列島はやはり南北に細長い。

ここの桜は、武家屋敷通りの「しだれ桜」が有名で、時代劇のセットのような黒板塀の続く通りの両側に、巨大な桜の古木が見事な枝を垂らしている。それらが満開の時期を迎えると、武家屋敷通りはまるで絵のような風景になる。なので通りには観光客が溢れ、静かな町がおおいに活気づくのだ。

メルマガによると、今年の角館の桜まつりは4月19日から5月5日までだとか。つまり4月の下旬から5月のゴールデンウィークいっぱいということなのだが、実はこの町の桜は二度楽しめる仕組みになっている。一度目は前述した武家屋敷通りのしだれ桜、そしてそれからやや遅れると、今度は桧木内川の土手に植えられたソメイヨシノの並木が花をつけるのだ。これがまたすごいんだなあ。



筆者が初めてこの町を訪れたのは、今からもう20年ほど前の4月末のこと。映画「思えば遠くへ来たもんだ」の舞台の町を見に、当時住んでいた東京から東北新幹線やローカル線を乗り継いで、ぶらり遊びに行ったというわけ。残念ながらそのときは、すでに武家屋敷通りのしだれ桜は終っていたが、その代わり桧木内川堤の桜並木がちょうど満開の時期を迎えていて、その美しさに思わずため息をついたことを思い出す。なにしろ、同じ月の初めに隅田川の桜を満喫したばかりだったから、二度財布を拾ったような気分だったのだ。

そんなわけで今年も角館では桜まつりの期間中、武家屋敷のしだれ桜と桧木内川の並木がライトアップされ、4月26日からの土・日・祝日は武家屋敷通りが歩行者天国になるという。近ければぜひ北国の桜を見に行きたいところだが、やはり佐賀から秋田まではちと遠過ぎるなあ。なので、やはりネットで見物することにしよう。http://kakunodate-kanko.jp/blog/

ただし同観光協会の危惧は、ことしの開花が予想以上に早いこと。このところ当地では高気温が続き、武家屋敷通りのしだれ桜はすでに8分咲き、桧木内川は4分咲きなのだとか。桜まつりの最後まで花が保つかどうかが、どうやら地元の心配のタネらしいが、これも地球温暖化のせいだとすれば、やっぱり二酸化炭素の罪は深いということになる。  

Posted by 桜乱坊  at 11:15Comments(0)TrackBack(0)小京都

2008年04月15日

小城が失ったもの

このところ夕方の散歩のついでに、近くの図書館をよく利用している。筆者のねらいは主にDVDだが、場所柄かお堅い名作映画やドキュメンタリーなどが多いので、その中からなるべく面白そうな奴を探して借りてくる。で、最近見付けて気に入っているのが、NHKの関連会社で制作した『日本の旅─小京都』というシリーズだ。



これは「全国京都会議」に加盟している、50市町ある日本各地の小京都を1話ずつ紹介するもので、全部で5枚のDVDに収められている。1枚に10話ずつが手際良くまとめられており、1話10分で全編通せば100分。ちょうどいい長さなので途中で飽きることもなく、シリーズをこつこつ1枚ずつ借りて来ては、じっくり夜などに観て楽しんでいる。一度にまとめて5枚ではないのは、一回に借りられる枚数に制限があるのと、楽しみをジワジワ持続させるためだ。

このシリーズの中には、佐賀県からは「伊万里」と「小城」が名を連ねている。どちらも佐賀を代表する古都だが、筆者としてはやはり小城の扱い方が気になった。一つは何といってもわが郷里だからだが、もう一つは、この町がはたして「九州の小京都」の名に恥じぬよう撮られているのか、おおいに心配だったから。なにしろ近年、変貌著しい小城の町だものなあ。



結果から言えば編集の勝利というのか、さすがはプロの腕。須賀神社や清水の滝という絵になるシーンから入り、円通寺や星巌寺などの古寺で小城の歴史を案内、最後に銘菓・小城羊羹の製造過程を簡潔に紹介してジ・エンド。10分の中に小城のエッセンスがうまく詰め込まれており、いかにもしっとりとした山あいの古都という映像に仕上がっている。まあ、このDVD自体が約10年前の制作ということもあるが、そこにはまだ小京都らしい面影を残す小城の町が、たしかに息衝いていた。表層的といえば表層的なのだが、やれやれちょっと安心。

ただ、残念なことがひとつ。このDVDには同じ小京都として、その他の町の姿も紹介されているのだが、彼らにはあっても小城だけに無い顕著なものがある。それは城下町らしい家並みだ。町家にしても武家屋敷にしても、筆者が子供の時分にはまだ十分残っていたはずの家並み。それらが今では、ほとんど小城から失われている。

同じ九州の小京都でも「知覧」や「日田」「飫肥」などに比べれば、その差は歴然だ。あちらにはちゃんと町家や武家屋敷の美しい家並みが今も残っており、町ぐるみで大切に保存されている。しかも観光の名所として、目玉の一つにもなっている。いいなあ。その風景を見ているだけで、筆者は羨望を禁じ得ない。

そうなのだ。後悔先に立たずとはいうものの、彼らには残ってなぜ小城には残らなかったのか──。そこのところを小城に生まれた人間も、いま住んでいる人間も、もう一度襟を正して考えるべきなんだろうな。  

Posted by 桜乱坊  at 10:35Comments(0)TrackBack(0)小京都

2008年04月06日

小城公園桜情報(3)



絶好の花見日和とはこのことか。4月6日の日曜日、前日の天気予報を見事に裏切って、この日の小城公園は最高の好天に恵まれた。暖かい日差し、青空、無風、そして園内の桜はいよいよ満開。こんな日に小城公園を訪れた人は、本当に幸せだ。



それにしても人出の多いこと。花の下でお弁当を広げる人、ぶらぶら散策する人に露店で金魚をすくう人、様々な老若男女が園内を埋め尽くし、まるで一大遊園地とでも化したよう。この日の小城公園は、「さくらの名所100選」「日本の歴史公園100選」の実力を、遺憾なく見せつけていた。やれば出来るんだなあ。そのせいで、周辺の無料駐車場はどこも満車状態。



しかし見渡して感じるのは、少人数の家族連れが多いことか。これが東京の上野公園や隅田川の土手あたりだったら、まず良い場所は会社員や学生などのグループに占領され、カラオケや一気飲みなどのドンチャン騒ぎで喧しいことこの上ない。あいつら早朝から場所取りしてるもんなあ。



それに比べれば小城公園の花見客は、それぞれがとても上品でマナーが良い。家族や友人たちと静かに語らいながら、花を愛で酒を飲みお弁当を食べている。さすが伝統ある小城藩の名園。近所に大きな企業や大学などがないせいもあるが、これが本当のお花見という感じだな。



むかしから花見の頃になると、園内にはところどころにスピーカーが設置され、流行りの歌が常に流される。この日さかんに聞こえていたのは、森山直太朗の「さくら」やコブクロの「桜」だったかな。どちらも良い曲なんだが、ちょっとシリアス過ぎるような気もするなあ。筆者が子供の時分には、もっと陽気な渡辺マリの「東京ドドンパ娘」なんかが、派手に流れていたものだが。これも“時代”という奴か。



昼間は暖かいものの、夜になるとけっこう冷え込むのがこの季節。花に嵐の例えもあるが、このままで行くと小城公園の桜も、あと一週間は見られるんじゃないだろうか。いや、ぜひそうあって欲しい。しかし天気図には、早くも西から低気圧が近付いている。これが花散らしの雨にならないよう、あとは祈るしかないかな。  

Posted by 桜乱坊  at 18:55Comments(2)TrackBack(0)イベント

2008年04月03日

『葉隠』とは?

東京に住んでいた頃は、否応無しに自分が佐賀の人間だということを自覚させられた。なにしろ周りはみな、日本各地から集まって来た地方出身者ばかり。無口な東北人に、コテコテの大阪人、どんくさい名古屋人もいれば、どことなく似たもの同士の九州人も。むろん、そんな田舎者を冷笑的にみている、少数派の東京人の存在もあったなあ。まあ、付き合ってみればみんな良い奴ばかりだったけど。

何度か訊かれたのが、「佐賀県人の歩いた後は草も生えないというけど、なんで?」という質問。これには筆者も答えようがなかったが、へえ、この言葉はけっこうみんな知っているんだな、と思ったりしたものだ。ただしそこに、佐賀県人に対するあまり良いイメージが含まれていないことは、何となく感じていた。なので、適当に笑って誤摩化すことが多かったかな。

で、佐賀といえばよく出た話題が『葉隠』に関するもの。やはり佐賀といえば一般的には、サムライの気風を残す九州の田舎の県というイメージが強いが、『葉隠』はそのイメージの源泉ともいえる古典だ。だから東京に出た佐賀県人は、『葉隠』について知らないと意外に恥をかいたりする。あれこれ質問されたりするからね。筆者がその昔この本を読んだのも、二十歳を過ぎてようやくそのことに気付いてからだった。



そんな筆者に、今さら『葉隠』についてえらそうに解説する資格などないが、どういう因果か神様のいたずらか、『葉隠研究』という佐賀の地元から出ている季刊誌に、今号からごく短文のコラムを連載することになった。テーマは古今東西の名作映画の中に、『葉隠』に書かれるサムライの生き方との、共通点を見付けようというもの。厚顔無恥とはこのことだが、誰もやってなさそうな企画なので、ちょっとは面白いんじゃないのかな、と思った次第。でもまあ、視野を広げれば『葉隠』はけっこう楽しく読めるのだ。

むろん、この雑誌の基本は『葉隠』を地道に解読する研究の書。なのでメインは研究者の方々の論文であり、筆者の短文はあくまで箸休めにすぎない。ま、頭が疲れたらどうぞ、という位置付けだ。というわけで、佐賀県人なら一度は『葉隠』に触れてみたいという方は、書店においてあるそうなので『葉隠研究』をぜひご一読ください。  

Posted by 桜乱坊  at 11:38Comments(0)TrackBack(0)本・映画・音楽など